カテゴリ:スタッフブログ / 投稿日付:2026/06/18 14:27
「親の物忘れがひどくなってきた…」
「将来、自分が認知症になったら銀行の手続きはどうなるんだろう」
そんな不安を抱えたときに耳にするのが「成年後見制度」です。
ここでは、成年後見制度の仕組みやメリット・デメリットを分かりやすく解説します。
1.成年後見制度とは
成年後見制度とは、認知症、知的障害、精神障害などにより判断能力が十分でない方に代わって
法律的にサポートする人(成年後見人)を選び、本人の財産や権利を守るための制度です。
判断能力が低下すると、以下のようなトラブルが起きるリスクがあります。
・銀行で「本人の意思確認ができない」と言われ、預金が引き出せなくなる
・悪質な訪問販売に騙されて、高額な契約を結んでしまう
・介護施設の入所手続きが一人でできない
こういった困りごとを解決・予防するために、成年後見人が本人に代わって契約を結んだり
財産を管理したりします。
2.成年後見制度の「2つの種類」
成年後見制度には、本人の状態に合わせて「法定後見」と「任意後見」の2つの選択肢があります。
種 類 どんな人向け? 誰が後見人を決める?
①法定後見 すでに判断能力がが低下している人 家庭裁判所が選ぶ(親族や弁護士など)
②任意後見 今は判断能力があるけど、将来に備えたい人 自分自身で事前に契約して決める
①法定後見(今すぐ必要)
すでに認知症が進んでしまっている場合はこちら。家庭裁判所に申し立てをし、最適な後見人を選んでもらいます。
②任意後見(将来への備え)
まだ判断能力があるうちに、「将来、もしもの時にはこの人に頼みたい」と信頼できる人(家族や専門家)
を指名して公証役場で契約を結んでおきます。
3.成年後見制度のメリット
制度を利用することで、大きく3つの安心が得られます。
①銀行口座の凍結や不動産売却のトラブルを防げる
本人の判断能力がなくなると家族であっても口座からお金を引き出せなくなったり、実家を売却できなくなったり
します。後見人がいれば、本人の介護費用や生活費のため、適切に口座を管理できます。
②悪質な契約を取り消すことができる
本人が騙されて結んでしまった不要な高額契約(リフォーム詐欺や高額な布団の購入など)を後見人が後から
取り消すことができます。
③介護施設等の入所手続きを代行できる
福祉施設の入所契約や病院への入院手続きなど、複雑な法律行為を後見人がスムーズに代行してくれます。
4.知っておくべき注意点・デメリット
メリットが多い制度ですが、利用する前に必ず知っておくべき注意点(特に法定後見の場合)もあります。
・一度始めたら原則「途中でやめられない」
本人の判断能力が回復するか、亡くなるまでずっと続きます。「お金を引き出す手続きが終わったから終わり」
ということはできません。
・家族が後見人に選ばれるとは限らない
家庭裁判所が判断するため、親族間に争いがあったり、財産が多かったりする場合、弁護士や司法書士などの
専門家が選ばれるケースが多いです。
・毎月の「費用(報酬)」が発生する
専門家が後見人に選ばれた場合、本人の財産から毎月一定の報酬を支払い続ける必要があります。
成年後見制度は、本人の尊厳と財産を守るためのとても心強い制度です。
しかし、すでに認知症が進行しているか、まだ判断能力があるかによって選ぶべきルート(法廷後見か任意後見か)が
大きく変わります。
「まだ大丈夫」と思っているうちに家族で話し合い、選択肢を広げておくことが大切です。






